「心ぐらし」

  生きていると、嫌なことが腐るほどあります。僕も以前、とても辛いことがあり、もう死にたい
と思ったことがあります。でも、やっぱり怖いので死ぬことなど出来ず、何の成長も無い、繰り
返しばかりの虚しい日々が続きました。そんな時に出逢ったのが、藤田まことの「心ぐらし」とい
う曲です。これは、「圭子の夢は夜ひらく」「新宿の女」等を作って、藤圭子(宇多田ヒカルのオカ
ン)を世に送り出した、石坂まさを氏の作品です。(ちなみに「圭子の夢は夜ひらく」は、♪15、
16、17と私の人生暗かった‥の歌詞にあるように、貧乏な上、肺結核を患ったりした石坂氏
の、辛い十代の頃をモチーフに作られた曲だそうです。)

  落ち込んでいる時に、空っぽな綺麗事の歌詞を並べて励ましている子供だましな歌など聴い
ても、腹が立つだけです。それに比べこの曲は、全体に思いっきり厭世感が漂っています。(多
分、聴くとますます落ち込むかもしれません。) ハープとブルースギターの渋いアレンジ、それ
に、30億円近い借金の返済に苦労した藤田まことの無力感たっぷりの歌声が、とてもいい味
出しています。興味を持たれた方は、中古レコード店で探してみて下さい。この曲を聴いたから
といって、元気が出るということはないですが、少しは気が楽になると思います。

 どうせ浮世はそんなに大したことないので、変に期待したり絶望する必要は無いのです。










(右が石坂氏、左はボキです。)



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